オーケストラにおけるアルト・トロンボーンの使い方

この日はサントリーホールでの日本フィルの第577回定期演奏会に行ってまいりました。曲目はマーラーの「交響曲第3番」、第1楽章にトロンボーンの壮大なソロがあることで有名な曲です。1stは首席奏者の箱山芳樹さん。目を惹いたのは、箱山さんがなんとアルト・トロンボーンと持ち替えで演奏していたこと。具体的には、第4楽章全部*1と第6楽章の251小節目(26の1小節前)から275小節目(28の1小節前)*2の箇所です。譜面のこれらの箇所にはアルト・トロンボーンの指示はありませんが、箱山さんが自身のブログ http://star.ap.teacup.com/mrtb/261.html#comment でコメントされているように、アルトの音色がピアニシモのハーモニーにうまく合っていて、こういうアルト・トロンボーンの使い方もあるのかと参考になりました。

ちなみに大阪センチュリー交響楽団の近藤孝司さんは、ドヴォルザークの「新世界」やブルックナーの「ロマンチック」でも1stでアルト・トロンボーンを使われるとか*3。いろいろ試してみるのも面白いかもしれません。

*1:といっても出番は少ないが、1st&2ndで繊細なハーモニーを要求される箇所

*2:トランペットとの繊細なコラール

*3:譜面にアルトと書かれているからという理由だそうです http://mic.e-osaka.ne.jp/century/memberssite/kondoint.fold/kondoint04.4.16.html