関西フィル トロンボーン奏者 石川義治さんの訃報

関西フィルハーモニー管弦楽団トロンボーン奏者の石川義治さんが、5/4に脳出血でお亡くなりになったとのこと。4/29に大盛況だった関西フィルマーラー「第5番」の本番を終えた翌日に倒れられ、意識が戻らぬまま帰らぬ人となられたそうです。亡くなられた5/4は、50歳の誕生日の前日で、石川さんのトロンボーン仲間が多く参加されている関西トロンボーン協会の総会およびトロンボーンフェスティバルが開催されていた日でもありました。石川さんは、1983年に大阪音大卒業後すぐに関西フィルに入団して昨年まで26年間、トップ奏者を務められ、長年2nd奏者だった平野正信さんが農業に専念するため昨春退団されたのをきっかけに2ndに移られました。2005年にトランペットの早坂宏明さんとの呼びかけで リバスト・ブラス・クインテット2007年にトランペットの白水大介さんとの発案で関西フィル・ブラス・セクションと銘打った関西フィル金管メンバー全員によるアンサンブルを結成するなど多方面で活躍する一方、関西フィルのメンバーによるビッグバンドではバリトン・サックスを演奏するなど多芸ぶりも発揮されていたようです。石川さんは大阪音大出身者で結成され1980年代から90年代にかけて活動していた大編成アンサンブルであるドナー・トロンボーン・アンサンブルのメンバーでもありました。私が高校生のときに生まれて初めて聴いたトロンボーン・アンサンブルはこのドナー・トロンボーン・アンサンブルによる尼崎市総合文化センターでの演奏会でした。学生の頃の関西フィル定期演奏会のアンケートで奏法に関してご返事いただいたことがあり、昨年7月の関西フィル初の自主東京公演の開演前にサントリー・ホールのロビーにてひさしぶりにお話しできたのが最後となってしまいました。5/8の第2回目となる関西フィルの東京特別演奏会では大阪フィルのロイド高本さんが代役を務められましたが、指揮者と事務局長によるプレトークでもプログラムでも石川さんのことには触れられることはありませんでした。いささか寂しい思いになりましたが、後で関西フィル首席指揮者の藤岡幸男さんのサイトを拝見したところ、関係者のみなさんが悲しい気持ちを胸に秘めながら元気を出されていたことが伝わってきました。謹んでご冥福をお祈りいたします。

なお関西フィルでは石川さんの後任(トロンボーン2-1番奏者)のオーディションを予定しています。

【1次審査】2010年8月31日(火)AM 10:00開始、オーケストラスタディのみ
【2次審査】2010年9月1日(水)PM 1:00開始、課題曲(ダヴィッド:小協奏曲 より 第1楽章)とオーケストラスタディおよび面接
場所:オークホール(関西フィル練習場=大阪市港区・弁天町)
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